フォアフットって何?
フォアフット難し!
って人は読んでね。
フォアフットの効率的な走り方は姿勢から
ランニングをしている人は一度は聞いたことがある「フォアフット」。マラソンの大迫選手がフォアフットで走っていたので、脚光を浴びました。「フォアフットってなんだかよさそうだけど、一体どんな走り方だろう?」「フォアフットやったことあるけど逆に走りにくかった!」って思ってません?
この記事では、フォアフットって何?ってところから、フォアフットで走る際のポイントまで説明していきます。これを読んだら、体に負担の少ない効率的な走り方ができるようになります! ぜひチャレンジしてみてくださいね!
(フォアフットって何?から知りたい人は2から、フォアフットは知ってるよという人は3から読んでください。)
フォアフットとは?から知りたい人
フォアフットをやってみたけど、ふくらはぎが痛くなった人
フォアフットをやってみたけど、腰が痛くなった人
フォアフットの初心者から卒業したい人
フォアフットとは?
まずは「フォアフットとは?」から行きましょう! フォアフットって、着地のことです。足のどこで着地をするかで走り方の名前が決まっています。それだけです。それだけだと一瞬で話が終わってしまうので、なぜフォアフットがいいのかということも説明していきます。
足の先で着地するのがフォアフット
上の写真を見ると一発でわかっちゃいますね! 足の先の方(母指球のあたり)で着地するのがフォアフット、足の中央(土踏まずけのあたり)で着地するのがミッドフット、足のかかとで着地するのがヒールストライクといいます。
フォアフットだと負担が少ない
まず、上図左側を見てください。これはヒールストライクの着地です。ヒールストライクはかかとで着地するので、かかとからの衝撃(赤い線)が直接ひざの方に伝わっているのがよくわかります。また、かかとを前にして着地しているので、踏んばるような足の運びになり、ブレーキをかけて推進力を殺してしまいます。
そんなに推進力を殺してるの?と思う人は、急な坂道を走って下ってみてください。無意識にヒールストライクで着地してブレーキをかけながら走っていることに気づくと思います。昔はヒールストライク着地の陸上選手が多かったですが、アフリカの選手の台頭で今はこの常識がくつがえりつつあります。
次に上図右側を見てください。これはフォアフットの着地です。フォアフットはつま先で着地するので衝撃がひざに行く前に足首の関節で吸収できることがわかります。これがひざに負担が少ない理由です。また、フォアフットはあまり前で着地できないので、着地したときの角度がブレーキではなく前に推進する方向に衝撃を受けます。これがフォアフットが推進力を生む理由です。
真下に着地
いいことずくめのフォアフットですが、注意があります。フォアフットを始めたばかりの人はヒールストライクのクセが残っているので、上図左側のように足をかなり前に出して着地していることが多いです。これだと、そもそも足の先で着地しにくいし、ブレーキにもなってしまうし、足首のバネもあまり使えずひざに負担になってしまいます。
フォアフットの着地は上図右側のようにほぼ真下です。真下だと足首のバネで衝撃も吸収しやすいし、衝撃を吸収したあとの反発力で後ろに蹴り出しやすくなります。負担が少なく、推進力も得られるというわけです。
腰で走れ!
わたしは、誰かに走り方を教えるとき、よく「腰で走れ!」ということを言います。フォアフットをより生かした走り方ができるように、「腰で走る」とはどういうことかを説明したいと思います。これができると、ひざと腰に負担が少なく、推進力を得ながら効率よく走れるようになります。
重心を真ん中に置く
上図右側を見てください。走っているときは、だいたい重心は真ん中にあります。重心の真下である位置で着地をして蹴り出すと効率よく推進力が得られるのは直感的にわかると思います。例えば、スケートボードに左足を乗せて右足で蹴り出すとき、右足はほぼ左足の真横から蹴り出すと思います。これが左足よりも極端に前や後ろの方からだと体重がうまく乗らずに効率よく蹴り出すことはできません。これと一緒です。走るときは、重心を真ん中にもってくること、重心の真下で着地して蹴り出すことが大切です。
それでは、重心の真下で着地して蹴り出すためのポイントをいくつか説明していきます。
上体はまっすぐ腰の真上
上体を支え、推進力を受け止めるのが腰です。なので、腰をベースに考えます。上体は腰の真上に乗せる感じです。前傾姿勢でも上体を反らせるわけでもありません。ただ、ストンと上体を腰の真上に載せます。ここで、上体の姿勢が悪いと腰に負担がかかり腰痛の原因になります。
マラソンの大迫選手が以前、アフリカの選手を例にして、上体は前傾した方が力が上に抜けないで推進力が得られると話していましたが、あれは上級者の話です。なぜなら、マラソン日本記録保持者の大迫選手でも前傾姿勢を維持するために背筋のトレーニングを積まなければならないほど、背筋の筋力が必要だからです。初心者は、まずまっすぐ上体を腰に乗せましょう。
腰骨(骨盤)は立てる
これも腰に負担をかけないポイントです。状態がまっすぐに見える人でも、意外と腰骨が前か後ろに寝ている人っているんです。っていうか、わたしがそうです。こういう人は(わたしも含めて)、走っているときだけでなく、立っているとき、座っているときも腰骨が寝ているので、普段の生活の中から意識して治していきましょう。
着地は真下
これは、先ほども説明したので詳しいことは省きます。ここでは、ポイントだけ。さっきの図だと、着地位置が重心の真下よりも少し前になっていましたが、意識としては「真下」としておきましょう。「ちょっと前」と思って走ると、ヒールストライクのときのクセが残っているので自分が思っている以上に前で着地してしまうからです。慣れるまでは「真下」です。(「少し前」は上級者です。)
全部できると実感できる
ここまでのポイントを全部できると、「体が弾みやすいなあ」「推進力が得られてるなあ」と実感できるはずです。その弾んで前に進む感じで自然と走れるようになるまで、練習です。練習とはいってもフォームの練習なので、はじめは速く走る必要は全くありません。歩くよりもちょっと速いくらいのスピードで始めて、慣れてきたら徐々にスピードアップすれば大丈夫です。
それでもダメな場合のポイント
練習してもなかなか実感できない場合があります。わたしもそうでしたが、ひざやふくらはぎに負担を感じる場合です。ひざもふくらはぎも原因はほぼ一緒なので、まとめて書きます。
- 着地が前過ぎる
- ふくらはぎの力に頼り過ぎている
着地はさっき説明したとおりなので省きます。2つ目は、足首のバネを意識し過ぎている結果ですね。ふくらはぎの筋力に頼りすぎています。あくまでフォアフットは足首のバネの力を利用するので、力をグイッと入れるわけではなく、反発力を利用して弾むように走ります。また、推進力を得るのはふくらはぎの筋肉だけではないですよね。もももあります。ももの方が大きな筋肉なので、当然使うべきです。また、足の指も少し意識してみるといいかもしれません。足の指を動かす筋肉は、ふくらはぎとは少し違うのでふくらはぎの負担は軽減されます。
腰に負担を感じる人もいるでしょう。この人は、
- 上体が前傾過ぎる
まとめ
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。ここまで読んだら、フォアフットといっても足だけでなく、上体も含めた姿勢が大切だということがわかったと思います。上体の姿勢が悪い人は、普段の日常生活から意識してみてください。それだけで走りが変わりますよ!
そして、フォアフットができるようになると、本当にひざの負担が減ります。わたしはランニングを始めたばかりのとき、走れば走るほどひざが痛くなっていました。それがフォアフットに出会ってからはドンドン痛みがなくなり、今は全くありません。走り自体も軽くなってきました。フォアフットでみなさんのランニングライフがより充実してくれたら嬉しいです!
フォアフットで快適ランニングライフを!
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